投資で資産を増やせている人に手法を聞くと、少し考えて「特に決めていないよ」なんて返ってくることがあります。
手法探しに迷走していたとき、この言葉の真意がわかりませんでした。
だって勝っているということは勝てる手法を実践しているからでしょ!と思っていたからです。
実はそうではなかった。
今ではその意味がわかるようになりました。
手法って表面的なもので、木で言えば枝葉なんです。
大事なのは幹であり投資軸。ようするにどういう投資をするのかが最重要です。
手法は二の次だからなんでもいいという、それだけのことです。
手法ジプシーの特徴
手法ってたっくさんありますよね。
移動平均線にタッチしたから買う、日足ローソクで長い下ヒゲできたら買う、出来高が膨らんだら買う、優待導入された銘柄を早く買う、市場昇格しそうな銘柄を買う、FXならボリンジャーバンドが広がった方につく、先物ならダウが上がった日の寄り付きで10円抜きするとかとか。
まぁいくらでもあります。
僕は株メインですが、その中でもいろいろな手法を使っています。
そして相場によっては手法がうまくいったりうまくいかなかったり。こんなことよくあることです。勝てるただ一つの手法なんてないですね。
じゃあ資産を増やせる人は偶然なのかというと、それは偶然ではない。
増やせる人と減らす人は間違いなく分かれます。
違いはシンプルで、根底の投資スタンスが決まっているかどうかってことなわけです。
投資スタンスはシンプル
僕の土台となる投資スタンスは、業績が伸びている銘柄を長く持つということ。
このベースがあって、その次に長く持ち続けて資産が増えるような要素を加えます。
例えば、株式分割が期待できるか、優待あるか、配当あるかというものです。
長くホールドできる銘柄が決まったら、あとは買うタイミングでチャートや出来高を参考にするわけですが、これはなかなか水ものです。当たるときもあれば当たらないときもあるってことです。
それがわかっているから、もしも買ってから下げても動揺しません。もともと長く持つ前提で買っているから。
で、手法ってのはこの最後の「水ものなんですよ」って部分にあたるんです。
投資スタンスがあるから反省できる
中には見込み違いだったと判断して早く手放すこともあります。保有してわかることが多いですからね。
長く持つつもりだったのに持てなかった場合、投資スタンスがあると見込み違いしてしまったのはなぜかと反省できます。
これが手法探しに明け暮れていた場合、反省などせずに別の手法探しをしたりします。ありがちなのは「これは使えない手法だった!」というもの。これって反省ではないですけど、次に活かせる反省ができたと勘違いしやすい。
手法ってのはやっぱり表面的なんです。
勝てる手法を探しても時間のムダ。だからなんでもいい
もしもあなたが勝てる手法がどこかにあるはずだと迷走しているなら、そんなものはない現実を知ってください。
じゃあどうすりゃいいんだいと思いましたか。
そう思った場合は、土台となる投資スタンスが決まっていない証拠です。
投資スタンスの決め方のヒントとしては、自分の生活に溶け込むかどうかという視点が使えます。
無理した投資スタンス、例えば平日多忙なサラリーマンがデイトレーダー目指すなんていったら本業も家庭も投資もひどい結果になることが目に見えています。
ライフスタイルになじむ土台を決めることで、自分が投資をコントロールできるようになります。
投資は短期的なものではなく人生と一緒に長く付き合うもの。
土台があれば、おのずと手法にとらわれなくなり資産も増えるようになります。