ヤバい決算書のパターンとは。危険な会社の予兆をつかむ

中長期の投資スタイルの場合、会社を見る目を養う必要があります。
株を買うかどうか検討するにあたって、決算書や四季報などから判断することが多いでしょう。

そのとき「純利益が増加しているな、これはいい会社だ!」
と数字単体だけみて判断すると見誤ります。

「儲け=現金」
と思っている方は危ないですよ。

帳簿上で儲けがあっても現金回収できていなければ倒産です。(黒字倒産)

数字は単体で判断するのではなく大局を掴むもの。

そのスキルをどんどん向上させたい!と思っているなか、興味を魅かれた本がありました。
今回はこの「ヤバい決算書」をレビューします。

 

この本を読むにあたって

いきなりですが、東芝やオリンパスのような粉飾決算をされたらこの本を読んだところで事前に分かりません。

危険な会社の予兆をつかむ!という帯に期待して読むと「えぇ?なんだよそれ」という気分に。

本の中ではこうあります。

粉飾決算を行わない企業を事前に見分けることができるかというとそれも極めて困難です。
引用:ヤバい決算書 日本経済新聞社

 

正直キャッチコピーに掴まされたかと思いました。
でもこの本の利用価値はここ。

不正が発覚した際にはどれくらいの損失が予想されるのか、それが現時点の自己資本や現金残高に対してどの程度の大きさになりそうかを予測して、次の行動を決めることです。
引用:ヤバい決算書 日本経済新聞社

投資するにあたって全てを把握して判断なんてできません。
ただ、有事が起きた時にこの本で紹介されている視点は利用できます。

そこを学ぶようにしましょう。

 

事前に察知するケース「黒字倒産」

記事の冒頭でも触れた黒字倒産。
東証一部の不動産会社だったアーバンコーポレイションを例にあげています。

最高益を更新したところで突如倒産となりました。
怖いですねぇ。

ポイントはやはり「現金を稼げていたのか」ということです。

見るのは増収増益とキャッシュフローの整合性

損益計算書では増収増益が続いているのに、営業キャッシュフローが何年もマイナスということは通常ありえません。
考えられるのは、代金を回収できない架空売上を計上していたのではないか、つまり粉飾決算の疑いが濃厚ということです。
引用:ヤバい決算書 日本経済新聞社

たしかに営業キャッシュフローが毎年マイナスで、しかもその幅が広がっているのは不自然で嫌な感じがします。

 

粉飾発覚!下げたところを買うか買わないか

今度はオリンパスの例です。

オリンパスの粉飾決算はこれまた手が込んでいます。

「財テクで生じた損失を隠すためにあえて企業買収を失敗させる」というもの。
詳細は本を読んでいただければなのですが、全くひどいものです。

そんなオリンパスですがソニーから500億円出資されて持ち直すことになります。

なぜにこんな出資がされたかというと、強みとなる分野があったから。

実は医療事業が非常に強かったのです。
内視鏡の世界シェア7割、営業利益率約20%。

この事業セグメントをみる視点は使えますね。

それにしてもこんな粉飾されて事前に察知できるわけありません。
オリンパスだけをみて日ごろの投資はしていませんから。

もしも保有していたときにこんな粉飾決算が発覚したら硬直したかもしれません。
事業セグメントを抑えておけば多少なりとも判断が変わります。

まとめ

中長期ですと決算書をみて判断する比重が重くなります。
そんな中で粉飾決算なんてされた日にゃ怒り心頭です。

が、日本企業というのは粉飾決算が起こりやすい土壌だと常々感じます。

僕自身会社に身を置いて実感しますが、とにかく秩序を大事にする傾向が強い。
もしもトップから遠まわしで粉飾をやらざるを得ない指示がきたらどうなるだろうか?
きっと現場レベルで逆らえないのではないでしょうか。

粉飾決算企業を事前に察知することはとても難しいです。
対抗するために大事なのは、数字同士の関係性に対する感度を磨き続けること。

それが有事が起きた時の行動判断につながります。

投資は全てが自己責任。
感度を養っていきましょう。

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